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コラム

アップライト修理・ダンパーロッドヒンジの折れ

ピアノ部品が無ければ自ら作る!


ピアノの右ペダル(ダンパーペダル)は踏み込む度に
弦を押え付けているダンパーフェルトがいっせいに弦から離れ
開放弦となり音と音を繋げる効果を出すペダルです。

ペダルを踏むと底板の天秤棒→突上げ棒→ダンパーロッド→
ダンパーレバーへと テコの原理で力が伝わるようになっています。




2枚の写真は異なるアクションのロッドとヒンジ部を
出しました。このヒンジを支点にしてダンパーロッドが
手前に見えるダンパーレバーを押す形になります。
ヒンジの数はピアノによって違いますが3〜4です。
ご覧のようにヒンジの材質や取り付け方などは
ピアノによって区々です。
ただ ペダルからの力が常にヒンジに掛かる訳ですから
強固なものの方がいいですね!


今回修理したヒンジ(正常なもの)です。
このヒンジはアクションレールに4箇所ネジ止めされていますが
90度に曲げてある部分に何度も何度も圧がかかり
4箇所のヒンジの1個が金属疲労をおこし折れてしまいました。
早速代わりのヒンジを当たってみましたが
外国製でもあり、また
メーカーによってサイズが微妙に異なるため
新品での購入は断念し自ら修理する事となりました。


上の写真が修理後のヒンジを上下から撮影したものです。
折れたヒンジのヘッドの少しの隙間に穴を開け
純正の物より厚い金属で作った板を同じ寸法で加工し
仕上げました。

これでまた お客様に心地よく
ピアノを演奏して頂けたら、
私も幸せです。



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