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コラム

ピアノの棚板のクリーニング

ピアノの思い出を受け継いでいって欲しいですね


定期的に調律に伺っているピアノです。
ピアノ内部にほこりがたまっていたので
調律前に掃除機をお借りして クリーニングしました。


3〜4年前にクリーニングした事の記録がありましたが、
上の写真は鍵盤を外した棚板という箇所です。
手前に見えるフロントピン(緑の丸いフェルトがある)と
奥に見えるバランスピン(赤いフェルトがある)のが
分るでしょう。
この上に鍵盤が乗り〔シーソー〕のような動きをして
微妙なタッチをアクションへと伝えていきます。

鍵盤の隙間から入ったほこりが見えるでしょう。
日常の生活での積み重なった ほこりですね。
これをそのままにしておくと
空気中の湿気を吸って カビ、錆びの原因となります。


上の写真は(他のピアノですが)バランスピンを写したものです。
ピンの根元に緑青〔青錆び〕が噴いています。
緑青は真鍮や銅などに出来るさびで、内部まで犯していく物です。
鍵盤のバランスホールにこびり付き、動きを悪くしたり、
ひどくなると 鍵盤が折れてしまう事もあります。
鍵盤の戻りが悪い原因の1つとも考えられます。



上はクリーニングして綺麗になった状態です。
ピンにもさび止めをしました。
すっきりしましたね。

調律師は音の狂いを直し、綺麗な響きを作りますが
それ以外に ピアノを永く持たせるという
責任があると 私は考えてます。

ピアノは電化製品のように、
何台も買い換える物ではありません。
親から子、子から孫、
こんな形で思い出を受け継いでいって欲しいですね!


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