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コラム

ピアノの部品で 樹脂に変更出来ない箇所

へぇ〜鍵盤ってこうなんだ!


ピアノの鍵盤は1枚の板を鍵盤の形に
切っている事を、ご存知ですか?

外見からは白鍵と黒鍵が木材に張られていてよく分りませんが
その木材は合板(ベニヤ)ではなく、
鍵盤どうしの隙間は1mmもありません。
よく乾燥させた木材を使用しています。

※海外のピアノで 木材の乾燥が悪く
鍵盤同士がくっ付いてしまう物もあります。
調律時に鍵盤の奥をのぞいて見て下さい。
下の写真のように隙間が平行であれば
良く乾燥させた木材で出来ている事になりますね!



これは鍵盤の奥の部分です。
番号が書いてあるでしょう。
元々は1枚なので切断する前に印字してから
切っていくのです。
鍵盤の木目が隣同士繋がっているのが分ります。

〔通常、ハンマーは 芯になる板状のハンマーウッドに 1台分の横長の
ハンマーフェルトを巻き接着し、ビョウで止め 一音づつカットした物が
シャンク(柄)に取り付けられてます。〕
この文章は100年以上前のスタインウェイUPの修理のコラム
で述べたものです。



ハンマーウッドに54と印字しているのが分りますか?
カットしてすぐ分らなくならないよう番号を打っていきます。
なので 鍵盤やハンマーは1台分で1セットになり
単品売りは出来ません。

アコースティックのグランドやアップライトピアノは
すべて同じ作り(木製)で出来ています。
デジタルピアノのように樹脂製の鍵盤ってことはありません。

他の部品では木製から樹脂に代用された部分もありますが、
ハンマーウッド・シャンクや鍵盤は 昔より変更されてません。

この材質がピアノタッチや 打弦時の音の出方に
大きく影響してくる訳です。

鍵盤は1本1本バラバラに作ると思っていませんでしたか?


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