尾崎ピアノ調律所
TEL 093-391-0258
北九州市門司区別院8-22
尾崎ピアノ調律所
TEL 093-391-0258
北九州市門司区別院8-22
私は調律という仕事で、一般の家庭にお邪魔してますが
お客様との語らいの中で
少しでもピアノに興味を持って頂ければと思っています。
ある日の午後、調律をしていた時
玄関から男の子が「ただいま~!」と言って学校から帰ってきました。
今日調律に来るので、ピアノの中を見たくて急いで戻ったようです。
「へぇ~ ピアノの中ってこんなになってるんだ。」
私の調律している横で 目を輝かせて見入ってました。
やがて調律も終了し、ソファーに座りお母様、男の子と向かい合う形になりました。
「今日、音楽の授業でバッハのトッカータとフーガを聞いたよ。
パイプオルガンだったよ。バッハはもじゃもじゃ頭してたけど何時代の人?」
男の子は古典音楽(音楽の父)と習い、大昔の人だと思っているようです。
「ボク、8代将軍徳川
吉宗って知ってる?暴れん坊将軍って見た事ない?」
「ああ、サンバ踊るおいちゃんが白い馬で浜辺をかけていくドラマ?」
「そうそう あれはフィクションだけど江戸時代に実際いた人だよ。」
※ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685年3月21日~
1750年7月28日)
※徳川 吉宗 (1684年11月27日~1751年7月12日)
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
徳川
吉宗
ほぼ 二人が同時期存在していたのがおわかりでしょう。
1709年頃には、イタリア人のバルトロメオ・クリストフォリ(1655~1731)が
ピアノを発明した事や、その後 意を継いだゴットフリート・ジルバーマンが
ダンパーペダル付のピアノを バッハに弾いてもらった経緯も話しました。
「ピアノの歴史も教えてもらえて、良かったわね!」
と お母様が言われました。
ふと、テーブルに目をやると韓流の雑誌があり
尋ねるとお母様が大好きでご覧になるとの事でした。
朝鮮では 淑嬪
崔氏(トンイ)の息子・李氏朝鮮時代の21代国王 英祖
(1694~1776)
が生きていた頃になりその後 孫の正祖(イサン)が22代王になる事を話すと
「ピアノの発明と同じ頃なんて、勉強になりました。」
と お母様にも関心を持って頂けました。
英祖
日本では 徳川
吉宗の頃を 元禄時代ともいい、
日本画では。尾形光琳らによる琳派、土佐派、
陶芸では野々村仁清、本阿弥光悦、
音楽では生田流箏曲、地歌の野川流が生まれ、
また義太夫節や一中節などの新浄瑠璃や長唄も生まれております。
イタリアではアントニオ・ストラディバリ(1644~1737)が
ヴァイオリンを約1,200挺、またヴィオラやチェロを約50挺制作しており、
彼の制作した弦楽器はストラディバリウスと言われて
弦楽器の代表的な名器と称されていますね。
アントニオ・ストラディバリ
こんな背景の中で ピアノが生まれ
少しづつ改良されながら 現在に至っている。
そんな事を考えながら
いにしえに思いをはせてみるのも良いですね!