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コラム

ピアノの発明と時代背景!

ピアノはいつ出来たの?

私は調律という仕事で、一般の家庭にお邪魔してますが
お客様との語らいの中で 
少しでもピアノに興味を持って頂ければと思っています。

ある日の午後、調律をしていた時
玄関から男の子が「ただいま〜!」と言って学校から帰ってきました。
今日調律に来るので、ピアノの中を見たくて急いで戻ったようです。
「へぇ〜 ピアノの中ってこんなになってるんだ。」
私の調律している横で 目を輝かせて見入ってました。

やがて調律も終了し、ソファーに座りお母様、男の子と向かい合う形になりました。
「今日、音楽の授業でバッハのトッカータとフーガを聞いたよ。
パイプオルガンだったよ。バッハはもじゃもじゃ頭してたけど何時代の人?」
男の子は古典音楽(音楽の父)と習い、大昔の人だと思っているようです。

「ボク、8代将軍徳川 吉宗って知ってる?暴れん坊将軍って見た事ない?」
「ああ、サンバ踊るおいちゃんが白い馬で浜辺をかけていくドラマ?」
「そうそう あれはフィクションだけど江戸時代に実際いた人だよ。」
※ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685年3月21日〜 1750年7月28日)
※徳川 吉宗             (1684年11月27日〜1751年7月12日)


ヨハン・ゼバスティアン・バッハ


徳川 吉宗

ほぼ 二人が同時期存在していたのがおわかりでしょう。

1709年頃には、イタリア人のバルトロメオ・クリストフォリ(1655〜1731)が
ピアノを発明した事や、その後 意を継いだゴットフリート・ジルバーマンが
ダンパーペダル付のピアノを バッハに弾いてもらった経緯も話しました。

「ピアノの歴史も教えてもらえて、良かったわね!」
と お母様が言われました。
ふと、テーブルに目をやると韓流の雑誌があり
尋ねるとお母様が大好きでご覧になるとの事でした。

朝鮮では 淑嬪 崔氏(トンイ)の息子・李氏朝鮮時代の21代国王 英祖 (1694〜1776)
が生きていた頃になりその後 孫の正祖(イサン)が22代王になる事を話すと
「ピアノの発明と同じ頃なんて、勉強になりました。」
と お母様にも関心を持って頂けました。


英祖


日本では 徳川 吉宗の頃を 元禄時代ともいい、
日本画では。尾形光琳らによる琳派、土佐派、
陶芸では野々村仁清、本阿弥光悦、
音楽では生田流箏曲、地歌の野川流が生まれ、
また義太夫節や一中節などの新浄瑠璃や長唄も生まれております。

イタリアではアントニオ・ストラディバリ(1644〜1737)が
ヴァイオリンを約1,200挺、またヴィオラやチェロを約50挺制作しており、
彼の制作した弦楽器はストラディバリウスと言われて
弦楽器の代表的な名器と称されていますね。


アントニオ・ストラディバリ


こんな背景の中で ピアノが生まれ
少しづつ改良されながら 現在に至っている。
そんな事を考えながら
いにしえに思いをはせてみるのも良いですね!

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