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コラム

ピアノのフェルト部品の虫食い修理について

早期発見が修理費用のコストダウンに!!

調整ブランクのあるピアノ修理の中で 70%以上を占めるのが
フェルト部品の虫食いによる修理と言っても良いでしょう。
外見的には若干虫に付かれていても、分からないのがほとんどです。

レスナーの方からタッチがおかしいと連絡を受けて
伺ったらもう幼虫はおらず
しっかりフェルト部品を食われ、成虫(ガ)になって巣立った後でした。
ピアノのフェルト部品と言っても
キーブッシングクロス・キーバックレールクロス・フロントパンチング・バランスパンチング
ダンパーレバークロス・ダンパーフェルト・ハンマーフェルト・ハンマーレールクロス
マフラーフェルト・バットフェルト・バックチェックフェルト etc
アップライトピアノのフェルトだけでも沢山あります。
当然、部品交換修理になります。

最近のピアノは 化繊のフェルト部品を使用している部分も
ありますが、重要な所は今でも虫の大好きな羊毛(ウール)を使用してます。

ハンマーに関しては 1台分で交換、
単品で取り寄せられない部品もあります。

キーカバーを太陽に透かせてみて、穴が開いていたり
鍵盤が隣同士、カタカタ当たるような時は
虫食いの可能性もあるという事です。

衣類用の防虫剤を入れる!!
ただ 効果の出る所に調律師に設置してもらう事ですね。
無臭性の防虫剤、例外もありますが(ホームセンター・ドラッグストアなどで販売)
そういうタイプをご用意してもらえば良いです。

※お客様が自身の判断で行なった失敗例 ※

無臭性の引き出しタイプの防虫剤があったので
鍵蓋(マクリ)を開け鍵盤のキーカバーの上に
等間隔に8個ほど防虫剤を置き鍵蓋をしめた。
一週間くらい経って開いたところ
蓋の防虫剤が接した箇所の塗装が解けてしまった。
〔せっかく入れた防虫剤が 仇になっていまいました。〕

虫食い修理は 早期発見が大事です。
ご自身の判断で行なわず、ご一報下さい!!

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